2022.9.21
~ 土台敷き ~
基礎の立ち上がりに基礎パッキンをのせてから土台を敷いていきます。基礎パッキンとは基礎のコンクリート部分と木部の土台の間に敷く硬い樹脂製のものをいいます。横から見ると隙間が空いてますが、床下全体の通気と換気のためです。基礎パッキンが普及する前は、基礎に床下換気口という穴を開けて通風を確保していましたが、空気が流れず湿気がこもってしまったり、コンクリートにひびが入って強度が弱くなってしまう心配がありました。基礎パッキンは床下全体を囲うように設置するので通気性が高く、湿気による木部の腐朽やシロアリを防ぐこと、また、基礎に穴を開ける必要がないので、基礎の強度も強く保つことができます。住宅の耐久性を上げるとても重要な役割があるんですね!!
基礎パッキンの上に土台を敷き込みます。土台とは、基礎の上に設置される角材のことです。その土台と土台の間(基礎の無い部分)をつなぐのが大引きと呼ばれる部屋の床部分を支える構造材です。下に基礎がありませんが、床束(ゆかづか)と呼ばれるもので大引きを下から支えています。従来の床束は束石に木材を取り付けたものが一般的でした。木の束は乾燥による収縮や床鳴り、湿気による腐朽、シロアリ被害などいろいろな問題がありましたが、現在は剛性の束が採用されているので心配ありません。(上から6枚目の写真に写ってます。)それから、大引きの間に横架材を入れて床の強度も上げています。これはコストと手間がかかるので入れていない会社様もあるそうですね。※木の床束は、現在もこだわりをもって採用されているところもあるようですよ(^^)
最後の写真は、玄関ポーチです。土間コンクリートが打たれて階段になっています。
2022.9.9
~ 配筋(鉄筋組み) ~
基礎の外周の立ち上がりに型枠が組まれています。これは、外部にコンクリートが漏れ出さないようにするための物です。その中に、防湿シートを敷いたら、鉄筋を組んでいきます。ベタ基礎の床部分は鉄筋入りのコンクリートで覆われるので地面からの湿気には強いですが、防湿シートと組み合わせることで更に防湿効果を高めることが出来ます。
配筋とは、コンクリートの引張強度を担う鉄筋を組む工程のことで、鉄筋を手作業で一本一本細い針金で留めていきます。コンクリートだけでも頑丈そうですが、鉄筋を入れるのには重要な意味がありました。それは、コンクリートが圧縮力(押さえられる力)に対しては非常に強さを発揮するのですが、引張力(引っ張られる力)に対してとても弱いからです。その為、引張力に対して強い鉄筋入れることでお互いの利点を生かし、弱点を補うことでとても強い基礎になります。
2022.9.6
~ 捨てコンクリート(根伐り) ~
根伐り後の溝に捨てコンクリートが打たれました。
と言われても、捨てコンクリートってなんだろう?って思った方も多いのではないかと思います。私も???普通のコンクリートとどう違うのか、なんで「捨て」って付くのか分かりませんでした。それでちょっと調べてみたところ、実際は同じコンクリートなのですが、強度(圧縮強度のことで、押さえつけてどの程度の力まで耐えられるか)の違いと、構造物かそうでないかの違いでした。捨てコンは構造物ではないので、普通のコンクリートほど強度は必要ではなく、鉄筋も入れません。厚さは50mm程度です。捨てコンの目的は、基礎の位置や高さを正確にするためで、でこぼこした所に型枠を組んだりすると位置がズレたり、水平にならなかったり、基礎の仕上がりに影響してしまいます。なので平で動かないことがとっても重要なようです。それから、「捨て」と付く言葉は建築用語ではよくあることのようです。名前の由来は諸説ありますが、捨てコンの他にも「捨て杭」「捨て張り」などいろいろあって、どれも施工のしやすさや補助的に使用し、直接構造には関係しない材料に「捨て」と使われているそうです。